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家づくりの知識
2023.10.19

日当たりのいい家をつくるには?方角以外の要素も紹介

日当たりのいい家をつくるには?方角以外の要素も紹介

快適な住まいづくりのポイントのひとつとして、日当たりのよさです。日当たり豊かな家では、居心地のよい空間を演出できるだけでなく、効率的に家事を行えるなど、暮らしの質を向上させるメリットで溢れています。

 

毎朝、目を覚ました瞬間から、部屋中が明るさで満たされることで、日々の生活が活気に満ちるでしょう。

 

今回は、日当たりのよい家をつくるポイントについて解説します。方角だけでなく、おすすめの間取りも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

 

日当たりのいい家のメリット

日当たりのいい家のメリットは、下記の3つです。

 

  • 部屋が明るく温かい
  • 洗濯物が乾きやすい
  • 生活リズムが整いやすい

 

部屋が温かく明るい

部屋の温かさと日当たりは、密接な関係があります。太陽光には、熱を持つエネルギーが含まれており、窓ガラスからの太陽光が室内に取り込まれることで、窓ガラスや壁の表面温度が上昇します。

 

日当たりのよい部屋では、日中の太陽光の熱を利用して部屋を暖め、自然な暖房効果をもたらすでしょう。とくに、寒い季節では、暖房機器の使用を必要としない時間が増えることで、光熱費の削減につながります。

 

部屋ごとに適切な窓の配置を考えることで、家全体が快適な温かさと明るさで満たされるでしょう。

 

洗濯ものが乾きやすい

洗濯ものが乾きやすいというのは、日当たりのよい家の大きなメリットのひとつです。洗濯物は、風通しのよい場所で太陽光を受けることで、水分が蒸発しやすくなります。日当たりのよい家では、洗濯物を外に干さなくても、室内で効率的に乾かせるでしょう。

 

また、洗濯ものが乾きやすいだけでなく、湿気も溜まりにくいので、カビやニオイの発生を防ぐことにもつながります。

 

生活リズムが整いやすい

ヒト本来が持っている体内時計の周期は、約25時間です。地球の周期とは約1時間のずれがあります。このズレを整えるためにも、太陽光は有効です。

 

太陽光を浴びてから約15時間後に睡眠ホルモンが分泌されるため、朝に窓を開けて体内時計をリセットすることで、生活リズムが整えられるでしょう。また、太陽光は、身体の健康のために必要な栄養素である「ビタミンD」を体内で生成するために必要です。

 

ビタミンDが体内で十分に生成されることで、骨の生育に必須な血中のカルシウム濃度や免疫作用の向上、さまざまな病気の予防などのよい影響が期待されます。しかし、ビタミンDを生成するには、窓越しではなく屋外で太陽光にあたる必要があります。

 

方角による日当たりの違い

ここでは、方角による日当たりの違いについて解説します。

 

方角による日当たりの違いを考慮して、生活スタイルに合った部屋の配置を検討することで、快適で満足のいく住環境を作れるでしょう。

 

南向きの部屋

南向きの部屋は、一日を通じて最も日光を受けられる方角です。朝から晩まで太陽の光が差し込むため、室内は暖かく明るい環境が保たれます。

 

とくに冬場は、太陽の熱を効果的に取り込んで室温を快適に保てるでしょう。しかし、夏場は南からの直射日光が強く、部屋が暑くなるため、遮光カーテンなどの対策が必要です。

 

北向きの部屋

北向きの部屋は、直射日光の影響を受けにくく、室内の日焼けや色あせを抑える効果があります。夏場においても暑さを抑えられ、室温が安定しやすい一方で、冬場は日当たりが不足しがちで、寒さを感じることがあります。

 

また、室内で作業や勉強する際にも、まばゆい日差しの影響を受けにくいので、集中力を維持しやすいでしょう。

 

東向きの部屋

東向きの部屋は、朝日が差し込むので目覚めやすい環境です。朝日は体内時計を整える働きがあり、生活リズムを整えるのに役立ちます。

 

また、朝から昼にかけての温かい日差しを利用して、部屋を自然に暖められるでしょう。しかし、日没後は暗くなるのが早いため、明るさを確保できる工夫をする必要があります。

 

西向きの部屋

西向きの部屋は、夕方の日差しが入るため、夕焼けの光景を楽しめます。

 

しかし、夏の夕方には西からの直射日光が強くなり、室内が暑くなる可能性があります。また、朝の明るさは限られるため、朝日を浴びたい方には向いていない方角でしょう。

 

日当たりがよくなる間取りとは

ここでは、日当たりがよくなる間取りについて紹介します。

 

  • 吹き抜け構造にする
  • 間仕切りを少なくする
  • 2階リビングにする

 

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

吹き抜け構造にする

吹き抜け構造は、建物内部に空間を広く確保する一方で、上階から下階までの光や風の流れをスムーズにする効果があります。高い天井と大きな窓から自然光がたっぷり入り、明るく開放的な室内を実現できるでしょう。

 

とくにリビングエリアに吹き抜けを導入すると、光が行き渡り、家族の憩いの場がより心地よい空間となります。

 

間仕切りを少なくする

間仕切りを最小限に抑える間取りは、光が隅々まで行き渡りやすい配置です。開放的なリビングやダイニングエリア、キッチンがつながっていることで、光が妨げられることなく部屋全体を照らします。

 

また、間仕切りを取り扱いやすい素材やデザインにすることで、必要に応じて空間の使い分けができるでしょう。

 

2階リビングにする

2階にリビングを配置する間取りは、1階よりも日光をより多く取り入れられます。日中はリビング内が明るく照らされ、暖かい雰囲気を持つでしょう。また、窓を多く配置することで、自然の光と風を効果的に取り込めます。

 

他にも、周囲の視線を気にする必要が少ないため、プライバシーを確保しやすいのが特徴です。季節によって異なる光の差し込みなど、四季折々の変化を感じられます。日当たりのよさを活かし、開放感を保ちつつ、周囲の景色を存分に楽しめるでしょう。

 

まとめ

自宅の日当たりは、暮らしの質に大きな影響を与えます。部屋が温かく明るいことは、心地よい空間を作り出すだけでなく、健康や生活リズムにもよい影響を及ぼすでしょう。

 

たとえば、南向きの部屋は、一日を通じて最も日光を受けるため、暖かく明るい環境が得られます。一方、北向きの部屋は過度な暑さを避けつつも、安定した室温を保つ特性があります。日当たりを最大限に活かすためには、間取りの工夫も重要です。

 

南向き、北向き、東向き、西向きそれぞれの特性を理解し、適切な間取りを選ぶことで、日々の暮らしを豊かにできるでしょう。

 

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