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家づくりの知識
2023.10.26

高性能住宅なら光熱費をどのくらい削減できる?一般的な住宅との違い

高性能住宅なら光熱費をどのくらい削減できる?一般的な住宅との違い

熱性や気密性が高い家は、光熱費を抑えられるといわれていますが、実際にどれくらい節約できるのでしょうか?

この記事では、なぜ高性能住宅で光熱費を削減できるのかというポイントや、実際に節約できる金額の目安についてお伝えします。光熱費の節約のほかにも、高性能住宅の新築で受けられる減税や税金の優遇について解説しているため、注文住宅を検討している人はぜひ参考にしてください。

 

高性能住宅で節約できる光熱費の目安

家の断熱性能には等級があり、断熱性能が高いほど光熱費を節約できる効果が期待できます。断熱性能の等級を定める基準は、以下のとおりです。

 

・等級4(最低限の水準)平成28年の省エネ基準

・等級5(標準)ZEH水準レベル

・等級6(高性能)HEAT20・G2グレード

・等級7(さらに高性能)HEAT20・G3グレード

 

住んでいる地域の気候条件にもよりますが、等級6の断熱性能を満たす住宅は、冷暖房にかかる負荷を、等級4の断熱性能を持つ家よりも約30%削減できるといわれています。等級7の場合は、冷暖房にかかる負荷を、等級4の住宅よりも約40%削減できるとされています。

 

実際に断熱性能がどれくらい光熱費に影響するか、知りたいという人は多いでしょう。断熱性能の等級を1つ上げて節約できる光熱費は、月に数百円〜1,000円程度という試算があります。削減できる光熱費は月額にすると少ないように思えますが、年間で考えると節約額は大きくなるでしょう。

 

光熱費は住んでいる地域の気候や電気料金などで変動するので、あくまで一例になりますが、等級6HEAT20・G2グレード)で冷暖房を使った場合、等級4(省エネ基準)と比べて年間で約16,000円の電気代を削減できるケースもあります。

高性能住宅で光熱費を削減できる理由

高性能住宅に明確な定義はなく、その性能は各ハウスメーカーが独自に設定した基準で決められたものです。高性能住宅には一般的に「断熱性」「気密性」「省エネ性」があることから、光熱費の節約につながるといわれています。

 

高性能住宅に採用されているシステムや設備について、具体的に確認していきましょう。

 

気密性と断熱性に優れているため

気密性と断熱性が高い家は、外気の影響を受けにくいため、冷暖房にかかる費用を節約できるといわれています。

 

気密性と断熱性はどちらも大切で、2つの要素が揃うことで、はじめて冷暖房の効率を上げられます。ここでは、気密性と断熱性がそれぞれどのように機能するのか、見ていきましょう。

 

気密性とは

住宅の気密性とは「隙間が少なくて外気が中に入りにくく、さらに室内の空気も外へ出にくい」ということを指します。家に隙間があると、外気の影響を受けやすいため、冷暖房の効率が下がります。

 

そこで、隙間をできるだけ埋めて機密性を高くすることで、室内の温度変化を少なくして、冷暖房に使うエネルギーを削減するのです。気密性が低い家は、外気と室温の温度差が大きくなり、結露が起こったりカビが発生したりする場合もあるでしょう。

 

気密性を高くすることには、花粉や黄砂などが家の中に侵入するのを防ぐ効果もあります。そのため、快適な住環境を維持するには高い気密性が必要とされます。

 

断熱性とは

断熱性は、寒い外気や暑い外気が家の中に入ってこないように遮断する機能を意味します。断熱性が高いと、夏は外の熱が室内に伝わりにくく、冷房がよく効いてエアコンにかかる光熱費を削減できるでしょう。

 

冬は外の冷気の影響を受けにくいので、暖房を効率よく使って室内の暖かさをキープできます。室内の温度変化を抑えられれば、冷暖房の使用が必要最小限で済むため、断熱材を高めることは光熱費の節約につながるのです。

 

冷暖房を効率的にする仕組みが取り入れられているため

気密性・断熱性のほかにも、高性能住宅には冷暖房の効率をよくするための技術が採り入れられています。代表的な3つの方法を紹介するので、参考にしてください。

 

熱交換換気システム

高性能住宅は気密性が高く外気の出入りが少ないため、換気を適度に行わないとシックハウス症候群による体調不良を起こしてしまう可能性があります。そこで日本では、高気密高断熱住宅に24時間換気システムを設置することが義務付けられました。

 

24時間換気システムは、換気扇を使って室内の空気を入れ替える仕組みです。しかし、換気によって外気が室内に入ってきたり、室内の空気が外へ逃げてしまったりして、冷暖房の効率が悪くなってしまうという問題点が発生します。

 

この問題点を解決するための方法が、熱交換換気システムです。熱交換換気システムでは、まず部屋の中の空気を外へ排出するときに熱を回収します。そして、外気を室内へ給気するときに、その熱で空気を温めてから室内に取り込みます。

 

たとえば、外気温が0℃の場合、熱交換換気システムを使わないと、換気扇から0℃の外気がそのまま室内に入ってきてしまいます。そこで、熱交換率が90%の熱交換換気システムを導入すると、室温が20℃だった場合は0℃の外気を18℃くらいに温めて室内に入れることが可能です。

 

熱交換換気システムにより、室内の温度変化が少なくなり快適な室温がキープできるので、冷暖房にかかる光熱費も節約できるでしょう。熱交換換気システムの設置には、一般の換気扇よりも費用がかかりますが、長期的な光熱費のコストカットができるというメリットがあります。

 

パッシブデザイン

パッシブデザインは、自然のエネルギーを利用して、冷暖房にかかるエネルギーをできるだけ少なくするための設計です。

 

自然エネルギーとは、太陽光や太陽熱、風などのエネルギーを指します。機械に頼らず、自然光や風をうまく利用して室内を快適にする方法なので、電気などの消費量が少なくなって、地球環境にもやさしい取り組みといえるでしょう。

 

パッシブデザインの手法は数多くありますが、たとえば屋根の「ひさし」を工夫して、夏は日差しを遮って冬は日光がたっぷり入ってくるような設計をするのも、ひとつの方法です。ほかにも、窓の外に可動式のルーバーを設置し、時間帯によって日射の入り方をコントロールする方法があります。

 

自然風の活用法は、窓の位置に高低差をつけて、風の流れを室内に作る設計を一例として紹介します。空気には、温度が高いほど天井近くに溜まる性質があります。そこで、窓を高い場所に配置して、夏は高い位置の窓から温度の高い空気を外へ逃します。

 

さらに、低い位置にも窓を配置して、涼しい空気が室内に入ってくるように設計することで、窓の高低差により風が通って自然と快適な室温が保たれるでしょう。冬場は足元が冷えやすいので、上の方に溜まった暖かい空気をシーリングファンで下の方に送り、空気を循環させるのがポイントになります。

 

このように、自然エネルギーを活用することで冷暖房の使用を必要最小限にできるのがパッシブデザインの利点です。

 

冷暖房の効きやすい間取り

冷暖房が効きやすい間取りにすることも、光熱費を抑えるためのポイントです。エアコンを各部屋に1台ずつ取り付けなければならないと思っている人は多いのではないでしょうか?

 

間取りを工夫すれば、エアコンを部屋の数と同じだけ設置しなくても十分に冷暖房を効かせられ、光熱費を削減できます。1階と2階の冷暖房を1台のエアコンでまかないたい場合は、上の階と下の階の両方に風が送れる位置にエアコンを設置します。

 

階段を上がった先にエアコンを設置するのが望ましいですが、階段が家の隅っこにあると家全体に風を送れないため、階段が家の真ん中あたりにくるように設計してもらうとよいでしょう。ドアがあるとエアコンからの風が遮られてしまうので、できるだけドアは少なくして、部屋同士の空間がつながるように間取りを工夫すると、冷暖房の効率がアップします。

 

24時間換気システムが導入されている高性能住宅では、換気扇による吸気と排気の空気の流れを利用して、エアコンの風をうまく建物内に循環させる方法もおすすめです。

 

省エネ設備が導入されているため

省エネにつながる設備を導入すると、光熱費をよりいっそう節約できます。家を建てた後から設置しようと思っても工事が難しい設備もあるため、家の設計を決める時点で導入を検討しましょう。

 

ここでは、省エネにおすすめの設備を3つ紹介します。

 

オール電化

オール電化の住宅はガスを使わず、生活に必要なエネルギーをすべて電気でまかなっています。一般的に、給湯やキッチンのコンロにはガスを使っている家庭が多いでしょう。

 

オール電化はガスを使わないため、ガスの契約で毎月かかる基本使用料が発生しません。電気代のみに一本化することで、光熱費をカットできます。

 

オール電化の代表的なものは、IHクッキングヒーターとエコキュートです。IHクッキングヒーターは、ガスコンロのように火を使いません。電気の力で調理器具を温め、食材を加熱します。調理中に火を使うと、キッチンの温度が上がって暑くなりがちですが、IHクッキングヒーターは周辺に熱が逃げにくいので、キッチンの温度上昇を防げるでしょう。

 

エコキュートは、ヒートポンプの技術を使った給湯器で、空気の熱を利用してお湯を沸かします。エコキュートの内部には、沸かしたお湯を貯めておくタンクがあります。電気代は日中よりも深夜の方が安いため、深夜の時間帯にお湯を沸かして、貯めておいたお湯を日中に使うことで、電気代をおさえられるのがメリットです。

 

少しの電力と空気中の熱を利用して給湯できるため、省エネだけでなく環境への負荷も減らせます。

LED電球

LED電球は、白熱電球や蛍光灯に比べて消費電力が少ないため、住宅の照明をLEDにすることで電気代を節約できますが、LED電球の取り付けには注意点があります。従来の白熱電球のソケットにLED電球を差し替えることが可能な場合もありますが、器具の仕様によってはLED電球が使えないことがあります。

 

たとえば、調光機能のついた白熱電球用の照明器具に、通常のLED電球を付けても、うまく点灯しません。この場合は、調光に対応したLED電球を使用する必要があります。

 

また、ダウンライトにLED電球を取り付けるケースも注意しましょう。ダウンライトは天井にはめこまれていて、器具の周囲は断熱材で囲まれています。断熱材で覆われた器具を「断熱材施工器具」といい、ひと目でわかるように「SB」「SG」「SGI」と書かれたマークが器具に付けられています。

 

断熱材施工器具のマークが付いたダウンライトには、専用のLED電球を使わなければならないため、よく確認しましょう。

 

HEMS

HEMSは「Home Energy Management System」を略したもので、住宅で使っているエネルギーを見える化するためのシステムです。電気の使用量を、電気料金の検針票で月ごとにチェックしている家庭は多いでしょう。HEMSを使えば、時間単位で電気使用量がわかるため、節電意識を高めることにつながります。

 

日本では、2030年までにHEMSを全世帯に普及させるという目標が設定されました。その目的には、無駄な電力消費を削減して温室効果ガスの排出量を減らすことも含まれています。HEMSの導入は、直接的に電気代を安くできるわけではありませんが、各部屋の電力消費量を細かく把握することで、無駄のない電力コントロールができるでしょう。

 

家全体の電気使用量をHEMSでモニタリングして、電力を使い過ぎている機器があればHEMSが自動制御してくれます。スマートフォンとの連携も可能で、外出先からスマートフォンを操作してエアコンの電源をONにしたり、洗濯が終了したのをスマートフォンの通知でお知らせしてくれたりする機能も搭載されています。

 

光熱費の削減以外にもある高性能住宅のメリット

高性能住宅を建てるメリットは、光熱費の節約だけではありません。高性能住宅をおすすめする3つの理由について、詳しく解説します。

 

1年中快適に過ごせる

気密性や断熱性が低い家は、外気の影響を受けやすいため、部屋と廊下の温度差が大きくなります。冬に暖かい室内から急に寒いトイレや浴室に行ったときに、ヒートショックで体調不良を起こすことがありますが、これは急激な温度変化で体がダメージを負うためです。

 

これに対して、高性能住宅は断熱性と気密性が高いため、外気の影響を受けにくく室内を適温に保てます。1年を通じて家の中の温度変化が少ないので、快適に過ごせるでしょう。

 

気密性の高さは、家の隙間を少なくして、外からのホコリやダニなどの侵入を防ぐ働きもあります。24時間換気システムでしっかり換気を行うことで、室内の空気をクリーンな状態に保てるでしょう。

 

災害に強くなる

災害に強い家は、耐震性や耐久性に優れた住宅です。近年は地震だけでなく、豪雨による水害、台風の風による被害など、さまざまな災害が発生しています。災害が起こることは避けられませんが、高性能住宅を建てることで、災害による被害を最小限に抑え、住む人の安全を確保できる可能性は高まります。

 

地震に強い家かどうかは、建物の耐震等級を確認しましょう。耐震等級1は建築基準で求められる最低水準です。耐震等級2は、等級1の1.25倍の耐震性があると評価される基準です。

 

耐震等級3は、等級1と比較して1.5倍の耐震性を備え、震度6~7クラスの地震にも耐えられるとされています。

 

補助金や税制の優遇を受けられる

長期優良住宅やZEH、低炭素住宅など省エネ性能に優れた住宅を新築・購入する際に、補助金を受けられる「地域型住宅グリーン化事業」という制度があります。

 

これは、国土交通省が環境への負荷削減の一環として行っている事業で、省エネルギー性能を持つ高性能住宅も該当する可能性があるでしょう。ただし、国土交通省の採択を受けた地域の中小工務店のグループが建てる住宅であることや、省エネ性能に優れた木造住宅であることなど、一定の条件があります。

 

また、長期優良住宅の評価基準を満たしている住宅を建てると、減税や税制の控除を受けられるのがメリットです。長期優良住宅と認められるためには、耐久性・耐震性・省エネルギー性などの項目で、一定の条件をクリアする必要があります。

 

長期優良住宅を新築すると、住宅ローン減税の控除枠拡大、登録免許税・不動産取得税の減税、固定資産税の軽減期間延長といった措置を受けられます。

 

まとめ

高性能住宅は、断熱性能・気密性能・省エネルギー性能に優れていて、光熱費の削減が期待できます。家の性能を高めるための断熱素材や設備などに初期コストはかかりますが、長く住み続ける家の光熱費を節約できることは大きなメリットでしょう。

 

まきび住建の「空間デザイン住宅Soraie」は、家全体の温度差を少なくできるHEAT20(G2グレード)を標準仕様として、ワンランク上の断熱性能を実現する注文住宅です。気密性能にもこだわり、コストを抑えつつ気密性はしっかり確保する独自の手法で施工します。

 

さらに「Soraie」ではパッシブデザインを積極的に採用し、自然エネルギーと冷暖房をバランスよく活用して快適さを保ちます。

 

岡山・倉敷で注文住宅を検討されている方は、お気軽にご相談ください。

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