COLUMN コラム
Soraie一級建築士コラム
小野 貴士
一級建築士
夏涼しい家はどうやって?夏は断熱よりも重要な太陽のコントロール!
2024.08.4
360°すべてにこだわる家づくりを。
Soraieの家づくりは「こだわること」を大切にしています。
「性能」にこだわり、「使いやすさ」にこだわり、「デザイン」にこだわり、「安心」にこだわり
そしてそれを全て高いレベルで「価格」にこだわる。
私たち自身が明日家を建てるなら、きっとすべてにこだわり納得したレベルで
そして納得できる価値・価格で家づくりをするだろうと考えるからです。
暑い夏。どうやったら涼しい家はできるでしょうか。
断熱・名前を聞くと暑苦しいイメージもあって夏は聞きたくないですが、それでも夏でも断熱は重要です。
でもそれ以上に夏は日射のコントロールが大切です。
こんな暑い夏でも、断熱をキチンとして、それ以上に日射をコントロールすると、夏でも涼しく温度差の少ない住まいは実現できます。
8月以降も、Soraie岡山市南区浦安本町コンセプトハウスは夏の体感会を行っておりますので、
暑い時期こそ、「どうやったら暑くない・家じゅう涼しいお家が出来るのか。」
きちんとやれば、当然実現できますので、ぜひ体感してみてください。
梅雨があけて本格的に夏が到来してから、40℃近く温度が上がる日も続いています。
ギラギラと照り付ける太陽でうんざりする日も多いです。
いつまでも残る西日でいつまでも部屋が暑い・エアコンが効かない・トイレで汗をかく・・・
きちんとやれば、そんなお家ではなく、涼しくて、家じゅう温度差の無い住まいを実現する事ができます。
夏も暑いです。40℃近い日も多く・・・「外の温度が高いから、家も暑い・涼しくならない。」
確かにその通りなのですが、冬とくらべていただくと、屋外と室内の温度差は少ないはずです。
温暖と言われる岡山でも氷点下くらいにはなっています。
冬は暖房を24℃くらいで運転したとして、屋外は-3℃くらいにはなります。冬は中と外の温度差は27℃もあります。
夏はいかがでしょうか?
夏は日中40℃になったとしても、夏の冷房を25℃にしたとしても夏は中と外の15℃程度しか温度差は無いのです。
なので・・・本来冬がある程度快適にできるのであれば、夏は余裕でコントロールできるはずなのです。
なのにどうして夏こんなに室内は暑くなってしまうのか?
それは太陽があるからです。冬は太陽は味方です。入って来る日差しは天然の暖房器具として部屋を暖めてくれます。
夏はどうでしょうか?
車のボンネットを思い起こしてください。
車で卵焼きが焼ける・・・数秒も触ってられない程暑いと思います。
まさにそんな強烈なエネルギーを持ったのが太陽です。
(それを生かして発電までするのが太陽光発電なので、凄いエネルギーです。)
どうやったら、「夏涼しく、家じゅうを快適に、温度差を少ない住まいをつくれるか。」
もちろん、エネルギーを少なくするために断熱も重要な要素です。
ただ、それ以上に重要なのは「日射のコントロール」です。
ではどうやったらコントロールできるのか。
ひとつの方法は、太陽は南側を通るときは、冬は低くなって、夏は高くなります。
夏至には真上に近い80度くらいの高さまで上がります。逆に冬は30度くらいまで低くなります。
これの太陽の季節性を生かして、「南側の窓には日射遮蔽の軒や庇を作る」事がまず考えられます。
浦安本町コンセプトハウスでは、LDKの南側には2.56m×2.4mと1.65mx2.4mの大開口の窓を設けています。
外部にはタイルデッキを覆う1.5mの大きな軒を設けておりますので、こちらが庇となり、太陽をカットしてくれています。
上の画像は令和6年8月4日14時ごろの画像です。
太陽はギラギラと照りつけていますが、日射が遮蔽されて丁度室内に太陽が入り込まないようになています。
こうすることで、大きな窓から直射日光は無いので、暑く無く、でも開放的で明るい空間を作る事ができます。
では他の方位は・・・というと少し異なっていきます。
東西は早い時間や夕方・・・これは夏も冬もですが、太陽は低くなっていきます。
朝日もエネルギーがあって暑くする要素なのですが、特に夏の夕方の西日は気温も上がっている状態で、
強烈なエネルギーをもたらすので、とても暑くなってしまいます。
アパートにお住いの方で2階の西側のお部屋なんか・・・もうサウナみたいな状態になっていませんか?
これは気温が高いから、家の性能が悪いからを超えて、太陽のコントロールなんてまったく考えず間取りを作っているからです。
Soraieでは西や東は、明るさと風通しのバランス上で最小限の窓に留めるようにしています。
どうやっても、コントロールが難しいので。
ただ、西側にに素晴らしい景色がある。そちらにどうしても大開口を取りたい。などございましたら、
これはもちろん、日射遮蔽。例えば屋外ブラインドやシャッター・簾なども検討して設置いたします。
こちらは逆に2Fホールの北側に設けた窓です。
北側は直射日光は無いものの、天空を望みさえできれば明るさは、天空光は入ってきます。
実は明るさは直射日光だけではなく、空に乱反射する天空光の影響が大きいです。
そして、直射日光がなくて暑くない。
この光を利用しないと勿体ないと思っています。
なので、Soraieの窓や日射の基本コンセプトは、
「南に大開口と軒で夏の日射遮蔽と冬の日射取得。東西は明るさと風抜けの最小限。北は明るさの為にある程度の開口部。」
としています。
もちろん上記が基本で「敷地や周辺の環境に合わせて、東西南北、太陽を考える事」が重要です。
浦安本町コンセプトハウスも、このコンセプトでお家を作っております。
夏涼しいお家・1階ワンフロアどこも涼しいお家。
これは高気密高断熱と、エネルギーを届けるワンフロアデザイン。そして、日射遮蔽で作っています。
この暑い夏。どこに行っても温度差が1℃くらいの空間を体感してみてください。
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